テレビを見ていたらお堅い某局で、相席ラウンジの特集を放送していた。
「出会いを求めて」というやつである。
ある男性は女性の前で強がったり、ある男性は女性に手ひどくふられていたり、ある男性は意気投合していたりした。
相席ラウンジというものがどんなものか知らないけど、映像を見ている限りでは「犯罪性」は感じ取れなかった(当たり前か)。
ただ、一見「イケてる側の人間」に見える人もラウンジに来ていて、そんなものなんだぁ、と思った。
いや、私が世間知らずで「人間」っていうものの「欲望」をわかっていないだけなんだけどさ。
「出会い」ってなんだろうね。
学生時代から出会いに困らない人間がいる一方、とことん女性から相手にされない人間もいる。クラスで知らないうちに「カップル」が出来ていて、知らないのは自分だけで、「その輪」に入ることも、入れてもらうことも絶対にない。今も昔も「絶対にない」のだ。
そして、ある年齢になると「魔法使い」とも揶揄される。
世には溢れるほどの恋愛映画や小説、歌や演劇があり、みんな謳歌しているように見えるけど、なかなか上手くいかない様なのが、弱者からすれば唯一の救いだ。
……あがいてみるさ。
いまや国民的作家の、東野圭吾の小説で「夜明けの街で」というのがある。
この作中で「赤い糸」の話が出てくる。この話が中々面白い。
結構、有名な一説かな。
運命の赤い糸なんてものは存在しない。
「赤い糸」は二人で紡いでいくものなんだ。
二人で共に生き、やがてどちらかが相手を看取るとき、そのとき初めて「運命の赤い糸」は完成する。だったっけな?
俺に、まだ見ぬ相手はいるのだろうか。
はたしてこの先、女性と知り合うことはあるのだろうか。
相席ラウンジでも行ってみるか。
実物の女性を前にしたらしどろもどろになり、天気の話くらいしか会話できないと思うけど。
は、ちくしょうが…。
あ、ちなみに東野圭吾の小説で好きなのは「秘密」「殺人の門」「白夜行」「天空の蜂」「卒業 雪月花殺人ゲーム」「片思い」「ゲームの名は誘拐」。
パッと思いつく限りでは。
よし、資格試験の勉強でもするか。