労働者は見た。
華の金曜日、立体交差で信号待ちをしているとき、ふと下の道路の方に目をやると高校生カップルと思しき男女が抱き合っているではないか。
労働者は思った。
非モテがどんなに望んでも手には入らないものを、いとも簡単にかっさらっていく人間はいる。
ちっっっくしょうが。
ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう。
いちゃいちゃしやがって…。
ちゅっちゅちゅっちゅしやがって…。
信号が間もなく変わり、交通の流れを妨げるわけにもいかず、車を発進させた。
ド田舎の地方都市の労働者には刺激が強すぎるよ…。
この日記は帰宅後すぐに書いている。
労働者の悲しみを忘れないために。
中学生レベルの精神が浄化するように。